テントロシアキンサン。
夜の琵琶湖畔で見上げた星空。
湖は黒い絨毯で、悠々と静かに広がる。


テントロシアキンサン。
日の出。曇りがちな空。
くたびれた綿がストロベリーシロップを、
じわじわ吸い込んでいくようにして、赤くなっていった。


テントロシアキンサン。
視界は雨に濡れながら、湖脇のまっすぐな道を走る。
湖岸には憩いの公園が続く。
太めの木と、藤棚と、シルエットが重なって、
オラウータンがうんていしてるように見えた。


テントロシアキンサン。
徐々に温もりゆく体温と気温。
川沿いの大きな道路で、
いつの間にか後ろの車が無くなって、
信号待ちでスクーター一台なった。