2006-12-24 ■ 余白 『パレード』 寒い冬の夜、僕らは旅の途中だった。 ちゃちなパレードが僕らの前に現われて、恋の歌を唄った。 唄ったんだけど… 目の前の好きな人の、僕は何にも知らなかった。 彼女はずっと窓の外を眺めていて、 そして僕にはその心がわからないで。 ただ目を背けてばかりで何もしない。 窓の外に何かが、あるはずもないのさ。 知らず知らずに時は流れて、 冷たい空が夜明けを迎えゆく。 ああ、この夜は僕には少し 派手過ぎたものだろうね、と 夜は確かに終わったのでした。