pumpkinグランプリ2006

今年振り返って、印象深かった作品をいくつか紹介してきまーす。
まず本。作家さんでゆうと、今年最もはまったのは小川洋子ですね。とにかく表現の一つ一つが美しく、的確な感じ。はなっから非現実な設定の話が多いけど、その上での登場人物の描写とかがあまりに現実的で、違和感無く世界に引き込まれていきます。その感じはとても不思議で、始めのうちは変な気分にもなりましたが、次第にやみつきになりました。オススメは’偶然の祝福’と’博士の愛した数式’。彼女独特の世界が強いのが前者で、後者は誰もが認めるアクの少ない感じやと思います。
他には大崎善夫の’アジアンタムブルー’良かったです。大筋以外の話の展開は全く予想できず、全てが刺激的。現実は甘くない、て前提に立っていて、話の筋も決して甘くない、どころかとてもつらいんだけど、どこか甘い。てゆうよりは、素敵さがある、とでもゆうか。みんな元々が冷めてるようにしてる分、普通の優しさがより鮮明に感じられます。
作家つながりで、作詞家の松本隆は、今年特に気になった人でした。大滝詠一の’A ONG VACATION’でこの人の事を意識しだして、はっぴいえんど(元所属しててドラムと作詞を担当していた)、松田聖子(作詞)、と追いかけたりしました。瞬間を切り取るのが上手くて、少しニヒルっぽいところがかっこいいです。’はっぴいえんど’って歌の『でも幸せなんてどう終わるかじゃない、どう始めるかだぜ』『でも幸せなんて何を持ってるかじゃない、何を欲しがるかだぜ』ってとことか、嫌いじゃないです。ただの言葉遊びっぽいのがまた良いんですよ。
後は、高田渡。フォーク歌手ですね。’生活の柄’とかが有名でしょうか。。’ごあいさつ’ってアルバム聞いてます。’値上げ’とか’鮪に鰯’とか聞いてるとめちゃおもろいです。まだ聞き始めて浅いのでまた色々聞いていこうって思ってます。
さくらももこのエッセイはよく読んだなあ。タブーが少なくて、興味あることをどんどんやってくれるからおもしろいです。視点も独特で表現もこの人独自の型ってのを持ってるので、いつ読んでも変わらず楽しめるって感じです。
NHKの影響で今年は’男はつらいよ’めちゃ見ました。実際は一年に一回か二回公開されていた作品を毎週のように見てました。話はいつも水戸黄門のようなお決まりのパターンやけど、登場人物がちゃんと年を重ねるところが違いますね。その時代の地方の様子を知れるのが楽しかったりします。
まあ、ざっと今年はこんなとこかな〜。