世界はまだ全然表情を変えちゃいないから
そのドアを開くことは許されない
時計の針がチクタクと音を急いているが
壁のやがて溶けた
その先の道をゆく


街の歩道を
寄せ返す人々
繰り返す日々
それぞれの先にいくつもの海がある
零れそうな波はずっと静かだ


一日中悩みの玉をころころ転がしていると
玉は大きくなったり小さくなったり色が変わったり


不安な顔で球面をくまなく触り
終局の糸口を探っているが
答えはきっと自分以外の物の中から見つかるだろう


だって
今日の空はこんなにも晴れているのだから
溺れてもいいと思える程に